風景

 久々に駅に降り立ってみれば
あったはずの建物が無くなり
すっかり動線が変わってしまっていた。
慣れ親しんでいた筈の場所は
まったく異なる場所へと変わっていた。


まあ、常に同じであるわけがなく
”発展”を目指す以上
色々と変わっていかなければならない
今の人たちにとってはそれが当たり前の風景。
それを懐古したり、時に反発するのは
古いモノの困った仕事ともいえるかもしれない。


 しかし、あの頃の駅は既に無く
今僕の胸の中にだけ
これを消し去るのは非常に惜しい。