今週のお題


 僕が入社3年目ぐらいの頃
それが彼と先輩後輩としての最初の出会い。
上司の指示で彼の面倒を見ることになった。
当時、ようやくよちよち歩きが出来る程度の僕
正直なところ、手が回らなかった


 時折、彼自身に言われるのだが
資料を渡し読んでおけだけ
これは正直まずい部類の指示出しだったなあと。
今であればもう少しましな指示も出せたであろうが
当時はそれが精一杯。


そんなドタバタに追われるうちに
ろくなケアも出来ぬまま
彼の指導係(というのもおこがましいが)は終わった。
最もその関係はここで全てクリアではなく
つかず離れず的な間で
何かと接点を持つことになる。


 彼は、(こう言っては少々失礼かもしれないが)
いいものさしであった。
僕は学生時代から先輩・後輩の間柄というのに
縁薄く、どんな風に接するのかが
いまいちよく分からない。


体育会系のいわゆる縦の関係
またはもっとフラットな位置
どちらがいいのか
その後の彼との応対の中で
探していった。


ようやくフラットをベースにした
関係を(彼含めた後輩達と)築き上げられるようになったのは
ここ数年のことか。


 そんな彼がいなくなる。
4月から転籍となる。
聞いたのは1,2週間ほど前のこと
あまりの急さに驚いたとしか言い様がない。


 彼という人間と直接触れる場は
しばしか永遠か、とにかく消える。
それは残念で仕方がない。
されどその関係で築いたモノは残る。
僕はそれを更に発展させるように努める。


そして願わくは
彼にも何かが残り
今後の役に立ってもらえればと思う
少々身勝手な願いではあるのだが