空間を取る

 子供の頃に描いた絵を見ると
画面一杯に対象物を描こうとしている。
例えば建物ならその正面からの絵を
時に中央に力を入れすぎて
屋根などが見切れていることもあるが
それも愛嬌か。


 何も無い空間に意味がある。
そのことを意識するようになったのは
いつ頃だろうか。


例えば写真を撮るにしても
単に被写体を目一杯撮るのではなく
対比として空間を残すことで
より印象づけるようなこともある。


最近のデジカメならば
枚数を気にしなくても
気軽に撮れるだろうから
空間のあり・なしで2種類撮ってみると
意外な違いに気がつくことがある。


 また一方で、
わざと開けた空間を作ることで
見る者にそこに何かがあるかの如く
想像させるという手もある。


人は勝手に解釈してくれるものだ。
もちろん、その解釈は
作者の意図と異なる想像に至ることも
あるが・・・。


 ぎっちぎっちが必ずしも良いわけではない。
たまには開けてみるのもいい
それが意外な効果を生むこともある。
写真や絵だけに限らずね