食事

 近くのスーパーでは
定期的に冷凍食品のセールをしていて
ちょくちょくとお世話になっている。


冷凍食品は便利だ。
食事を作る時間がない/気力が無いときなどに
冷凍庫から取り出し、レンジでチン
わずか数分でできあがり。
食べ終わればそのままゴミへ
後片付けの手間もいらない。


 ある意味では、非常に効率的だ。
食事にかかる時間を減らすことになる。
そして、ある意味で安心だ。
常に同じ味が提供される。
人が作るような不安定さは無い。
その辺の考えが進み、
アメリカではあらゆるモノを
冷凍食品化しているのだろう。


 しかし一方で
ホントにそれでいいのだろうか、
と思うのだ。
食育に対し、ご大層な意見というわけでもないが
あえて一言述べるならば
食を作る喜び、提供してもらう喜びを
失っていいのだろうか、と言いたい。


 確かに面倒な一面はある
しかし、それを超えた面白さってものも
料理をすることにある。
不安定さ、確かに失敗もあるが
時に信じられないほど上手にできあがることもある。
正否を分けた理由は何かを知る事
それも一つの面白味になる。


 また、食事を提供してもらうことは
喜びを伴う。
親に恋人に友人に
自分のために料理をしてもらった喜びは無いだろうか。
遠くの工場で誰か知らない人が作った料理を
レンジで温めて出されることと
ごく身近な人が、出してくれる料理
どちらに感じるモノがあるだろうか。


 誤解しないで欲しいのは
冷凍食品(または類するレトルト系の食品)を
別に悪いと言っているつもりはない。
それはそれでの良さもある。
僕自身も頼ることがある。


ただ、全てを、食に対する面白さ、喜びを
冷凍食品に譲っていいのだろうか
それを考えてみたい、みて欲しいのだ。


人間80年生きるとしたら
単純計算で
80*365*3=87600回の食事機会がある。
80から自分の年齢を引いたとき、
あと何回の食事機会があるだろうか。


どうせなら、いい食事しましょうよ。