やってはいけない富士登山2

★1-2.準備



 さすがに日本一の山に登るとなれば
高尾山などとは勝手が違う。
経験者に聞くのが一番だが周りにいない。
ということで本を購入し、色々検討を行う。


 何せ山登りには素人にも程がある2人。
本を読みつつ考えたが
いささか的外れな部分もあり・・・。


 実際どんな計画だったのか
物語を始める前にさらっと書き連ねておこう。

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●(1)登山口

 富士山の登り口は何カ所かあり、
よく知られているものは以下の場所。

  • 河口湖口(吉田口)
  • 富士宮
  • 御殿場口
  • 須走口

 「河口湖口」、「富士宮口」
この2つは色々整備もされているため
初心者にもお勧め。
ただしその分、人がかなり多い登山口。
お盆の頃の最盛期は、頂上まで列が出来るとか
(ホントかなあ。)


 僕らはのんびり行きたかったので
この2カ所を避ける事に。
残りの「須走口」は「砂走り」の異名を持つほど
下山道が砂地になっていて
非常に降りやすいとされる登山口。
ただその分、登りはあまり人が多くないとか。
ならちょうどいいやと。


 「御殿場口」は・・・
すみません、よく知らないです。



 シーズン中は最寄の駅からバスが出ており、
登山口の5合目まで行くのが一般的。
なお、マイカーは時期・登山口によっては
規制されている場合があるので注意のこと。

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●(2)行程


 頂上での御来光、これを目的とする人が多いだろう。
となれば

  • 12:00頃 登山口発
  • 19:00頃 9合目付近の山小屋にて一泊
  • 02:00頃 山小屋出発
  • 04:00頃 頂上到着

こんな感じが一般的。


 僕らもそうしたいところだったが
山小屋の宿泊費、7・8千円ぐらいが
貧乏学生にはきつかった。


 だったら、夜通し登ってしまえという
なんとも無謀な案が採用される事になる。

  • 19:00頃 登山口発
  • 04:00頃 山頂到着
  • 06:00頃 御来光を拝み終わり、下山開始
  • 10:00頃 下山完了


 どうなるかは後のお話。



 なお時期については大混雑のお盆時を避けるため
8月下旬に設定した。


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●(3)服装


 一般に下界との気温差は【20℃】とされる富士山頂。
夜明け前などは一ケタ台になり、冬装備が必須。
少々荷物になってもリュックに背負って持って行く事。


 僕の場合は

  • ジャンバー
  • トレーナー
  • 長袖のポロシャツ

これらを用意。


 よって頂上では
Tシャツ+ポロシャツ+トレーナー+ジャンバーとなる。
どの程度を用意するかはその人次第だが
あまり厚着しすぎても荷物になるし、
動きにくくなるので注意。


 薄手で軽くて暖かい
そんなのもあるので探してみるのも一興かと。


 下は長ズボン。
これは必須。
上の方はごつごつとした岩肌。
半ズボンなんて転んだ時にひどい目に会うよ。
もっとも寒くて半ズボンなどではいられないが。


 あと靴は登山靴でなくジョギングシューズなどで構わない。
ただし”絶対履き慣れたもの”。
これは必須。
ま、まさかハイヒールで登る様な人はいないでしょうが。


 ちなみに替えの服は無し。
いわゆる着た切り雀ってやつだ。


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●(4)食べ物・飲み物


 コンビニなどは当然無い山道。
必要なものは自分で用意していくことになる。
※ 途中に山小屋があるが、あてにするのは危険。


 ただし、持って行ったものは全て持ち帰るが原則の山。
過度のゴミになるものや、そもそも荷物になる様な大きなものは
邪魔かと。
 


 重量、容量などのバランスを考え
次を持っていった。


 水は山頂で自動販売機にて購入も可能。
確か、下界の1.5〜2倍増しぐらい。
途中の山小屋まで多少手にはいるかも知れない。



 もし山小屋に泊まるなら
夕・朝があるので多少減らしてもいいかと思う。
あと、携帯コンロなど持って行くと
暖かなものが飲めて嬉しい。
特に山頂で。

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●(5)その他

 その他の持参品を、必要度および解説付きで。

  • 懐中電灯【必須】

 無ければ夜は全く動けない。
都心部では忘れがちだが、夜は”真っ暗”なものだ。


 登山時の事を考えるとヘッドセットタイプがいい。
無ければなるべく大きめのモノをお勧めする。

  • ビニール袋【必須】

 想い出の品を持ち帰る事から
ゴミ拾いまで色々と。
山にゴミを捨ててはいけない。

  • タオル【必須】

 あれば色々役に立つ。
1,2枚あればいいかと。

  • ガイドブック【必須】

 やはり持っていると色々と便利。、

  • サングラス【あるといいもの】

 結構日差し強い

  • 絆創膏などの医薬品【あるといいもの】

 必須ではないが、少々持っておくと心強い
あと、日焼け止めがあるといい。

  • カメラ【あるといいもの】

 ある意味では必須。
思い出を残そう。
ちなみに僕は8ミリビデオカメラを担いでいった。
想い出は綺麗に残ったが、重かった・・・。


 なお、携帯酸素は持っていかなかった。
高山病対策などに役立つが、高いので。


 なお、山小屋でも売っているが
高度によっては市価の倍ほどすることもあるので
気をつけられたし。

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では、戦いを始めよう。