幸水とか豊水とか

スーパーで知る季節感。


 夏の間は一角を占めていたというのに
今は申し訳程度となったスイカ
変わって勢力を伸ばしつつあるのが
梨とブドウ。


この後、わりと息が長い印象のあるブドウに比べ
スポットライトを浴びる期間が短いのが、梨。
特に僕の好きな水系は。


 梨の最大の魅力は
あのシャクとした食感と
あふれ出す甘い汁にある。
これを美味しくいただくには
何よりもまず意識しなければならないことがある。
そう、冷やすことを。


 常温でも美味しいが
まあ冷やしてもいいよね
そんな果物は色々ある。
しかし、梨はそうはいかない。
冷やすこと、冷やしてあることに意義がある。


そういえば逆に
温めることに価値がある果物はあるのだろうか。
本筋と関係ないので
いつかの宿題にしておこう。


 さて冷蔵庫に冷えた梨、
コレを食べる時にも注意が必要だ。
手際の悪さは許されない。


せっかくの冷え切った梨を再び温めてはならない
皮むきに時間をかけ、その美味しい汁を
無駄に流れさせてはならない。
慌てず丁寧に、鉄則だ。


 晩夏〜初秋にかけてのささやかな幸せ。
今年も堪能したい。