僕とバス
公共交通機関の一つと言えばバス。
最近はご無沙汰だが
小学生の頃はしばしお世話になっていた。
あの頃、ちょっとした遠出と言えば
バスを使うのが当たり前だった。
一つは静岡市の繁華街、
通称”お街”へ出かけるとき。
「今日はバスに乗って出かけるよ」という母親の言葉に
『おもちゃを買ってもらえるかも
レストランでホットケーキなど食べられるかも。』と
わくわくしたものだった。
まあ、概ね、その予想は外れるのだが。
そしてもう一つが、祖母宅へ行くとき。
当時は土曜日になると
しばしば泊まりに行っていたのだ。
なぜにそこまでと言えば目的は一つ。
遊べるから(笑)。
うるさい親の監視もなく
のびのびとゲームやプラモデルで遊ぶことが出来る。
子供にとっては、ある意味でのパラダイス。
バスはそんな夢の場所へと運んでくれる乗り物だった。
そういえば初めて一人でバス乗り継ぎしたのも
祖母宅へ行くときだったかと思う。
周りは大変だった。
- バス停の番号を教え
- 路線名を教え(行き先が同じでも、経由地によっては止まらないのだ)
- 降りる駅名を教え(似た名前が隣同士になっているのだ)
etc.
さらに万が一違う駅で降りた時の対処法まで
教えることのオンパレード。
その甲斐あってか、
単に案ずるより産むが易しだったか
無事に到着したのだが。
あの頃はホント良く乗っていた
おかげで車とは違うちょっと高い位置から見る
バスの車窓を良く覚えている。
去年、久々にその路線に乗ったのだが
見る風景に変わったモノもあり、
変わらぬモノもあり
驚きと懐かしさがやってきた。
実のところ、とある理由から
おそらくその風景を見ることは
もうほとんど無いのだと思う。
ある意味での見納め。
少々さみしくもあり、といった
思い出の一コマ。