お掃除すること

 物置の整理にかり出された。
場所は老人宅、といえば察しのいい人なら
想像つくだろう。
そう、ものが大量すぎてにっちもさっちもいかなくなり
緊急招集と相成ったわけだ。


 僕もその部類ではあるが、
概ね、人はものを捨てるのが苦手だ。
ついついため込んでしまう。


「あー、その箱、いいね。
なんかのときに使うから取っておいて」
来ません、何かの時なんて
来るのはゴミとして捨てられる日です。
この手のもの、箱/包装紙などがまず山のよう。


 そしてもう一つは
思い入れの品。
人はものに想い出や歴史を込める。
壊れているものでも、その壊れた箇所、理由に
意味をもたらす。


子供がずっとつかんでいたので
ここだけ伸びてしまって
あの頃の姿を思い出すと、捨てられない。
などという感じだろうか。


赤の他人には当然その思いが無く
ものはものとして捕らえるしかない。
故に何でも捨てられる。
それが如何に大事だったものであっても


今回の掃除でも、思いのギャップによる
一悶着が起こりうるケースではあったが、
持ち主はとにかく捨ててくれ、という立場でいてくれた。
よって、スムーズに作業は進んだのだが、
ものが多すぎた。


出てくる出てくる、色々と
とかくよく貯めていらっしゃった。
完敗。


次回リベンジを待て!