今週のお題「運動会・文化祭の思い出」


 運動と言われると
即苦手と答えるような子供時代だった。
その能力はといえば、
クラスの下の方から数えた方が早いという始末。
従って運動会となれば、
概ねクラスの皆さんの邪魔にならないように
そっと控えめにしているのが僕の役割であった。


 そんな僕がある年
恐らく小学校低学年だったかと思うのだが
リレーの選手に選ばれていた。
その年だけ奇跡的に足が速くなっていた
などという夢物語は考えられないので


学校休んだ

その日は運動会の選手決定だった

リレーのなり手がいない

休んだ僕に白羽の矢が
という良くあるパターンであったかと思う。


翌日投稿してきた当人は
青天の霹靂
はたまた藪から棒
まさかの自体に焦ることになったのは
皆さん予想の通りである。


 ここで物語なら
一念発起し、毎日自主トレにも励み
最下位のチームを見事優勝に導いて
なんてことになるのだろうが
現実はそんなわけもなく
練習はバトンの受け渡しを身につけるので
精一杯。
日々なんとかこなしていたというところ。


 じゃあ本番の出来は?と聞かれても
全く覚えていない。
『1位で来たらどうしよう』とか
『僕で順位落としたらどうしよう』
など、ネガティブなことを考えていたのは
うっすらと覚えているのだが(笑)。


 翌年からはいつものポジションに戻り
リレーも見る側となった。
走る選手、選ばれた人々。
僕らは彼らの奮闘を声をからしながら
応援する。


 その声を受けて走ることが
どんな気持ちなのか
後にも先にも一度だけとはいえ、
体験できたこと。
それは良かったことなんだなあと
今振り返ると、ちょっと思ったりもする。


誰もが味わえるわけではない特別なことを
体験できたのだから。