分岐点の証

 学校の授業
小中学校の頃で一番好きなのは
算数だった。
答えが一つしかないということが
その理由だった。


一方で苦手としていたのは国語。
”この一文に込められた
作者の思いを答えなさい。”
この手の問題には大分苦戦をし、
不正解となる度に
『本当にそうかよ、作者でもないのにわかるのかよ!』
なんてケチを付けていた。


 一大転機となったのは
高校入学早々のとある数学試験。
理系コースのクラスに入ったため
周りは数学大好き、目指せ数学スペシャリスト
そんな連中ばかり。


出される設問も当然高度。
慣れた数字の世界のはずが
外国語の世界に見えると言った始末。
当然訳もわからず
結果として、5点という点数を得ることとなり
自分は数学の道を歩むべきではないと思うに至ったのである。


 そんなテストが
先日掃除していたら発掘された。
これは記念として取っておくべきだろうか。
それとも過去の恥として捨て去るべきだろうか。
さて、どうしたものか